竿を引き上げるタイミング

月刊小玉久仁子6月号
「イワシを釣る!」

7月号「夏のイワシンドローム」に先駆けて、イワシに詳しくなるために、

月刊小玉久仁子作・演出米山の、無茶な呼びかけにより、

小玉久仁子は稽古に来た恰好のまま、半ば強引に海へ釣りをしにきていた。

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そして、誰も、どのタイミングで竿をあげていいかわからないまま、釣りは続く。

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そんな時、小玉が言い放った。

「なんか、つつかれている気がする!!」

竿を見ると、確かに波の揺らめきとは違う竿の動き!

色めき立つ、ここか?ここで引き上げれば、いいのか?

答えは誰にもわかりません、が、ここは上げるしかない!

・・・・・・・・・。

特に、変化はありませんでした。

でも、小玉は何かを掴んだらしく、手の動きに集中しだしました。

初体験の釣りなのに、なんだか匠の技を使いこなしそうな佇まいになってきました。

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どうやら、左手に伝わる感触で、竿に触れる魚の動きがわかると言い出しました。

もう一度、言っておきます、小玉さんは釣りは初挑戦です!!

にも関わらず、すごい説得力を持っています。

達人は全ての事に通じる、みたいな、なんだか分らないけど、なんだかやりそうです。

小玉は、ひとりぶつぶつ言いだしています。

「これは、違う」とか「あぁ行っちゃった」とか、

まるで、水中が見えているような・・・。

初挑戦なのに。

そして、達人の時間は緩やかに流れ、その時は突然やってきた。

小玉「・・・・・、きた。」

!!!!?

さて、なにが来たのか?!

そして、本当にきたのか?!

もうちょっと引っ張ります(笑)