月刊小玉久仁子 8月号 レポートその2
@8月某日 都内某所
今回の「大きな絵を描く」
モチーフは「花」です。
小玉は独特の言葉で、それらを言い表します。
そんな言葉を、小玉のデッサンと共にお送りします。
「実はモチーフとしてはあんまり好きではありません。
前提が、「美しいもの」ですから。奴ら。
美しくなる必要があって、美しく進化したものだから。
そこにどストレートに真っ向から立ち向かおうったってなかなか無理な話しです。
なので「写実」からは離れようと思います。最終的には立ち戻ってくるかもしれませんが。」
「とは言え、構造が難しいのがお花。
写実をはなれる前に仕組み確認と慣れの為に描き散らかします。
消しゴム禁止。」
「花びらも魅力的ですが、葉もいい形をしておる。
同じ一本がら成っているのに、
葉は花びらと全く違うもの。
葉はただ、より多く、効率的に太陽の光もしくは水分を補給する為に進化したもの。
効率的なものの形って洗練されてるからかっこいい。
うん、葉はかっこいい形のものが多い。」
「それにしても、なんでこんなに多種多様に進化したかね植物。
やっぱり人間より全然長く歴史を持つだけあるなぁ。
地面に根を張ってるから環境適応能力も凄まじく優れているのだろうなぁ。」
ただただ、黙々とデッサンを重ねる。
自分の中の色んな言葉も含めて、鉛筆を走らせる。
まだまだ準備の段階らしい。